03One Case
数年かけて、
一社の扉を開くまで。
前職での話です。相手はグローバルトップ企業。一つの部署に200名以上が在籍、関連部署まで含めると数百名が動く組織でした。
最初に行ったのは、組織図をつくることです。会社ごとに部署のパワーバランスが異なります。誰が決裁するのか、誰が重要人物なのか、対立構造は、社風はどうか、影響範囲は。社内事情を内部の人より詳しくなるまで調べました。
投資が動くのは数年先です。その手前の研究開発の段階から入り、現場の困りごとと経営層の課題を別々に拾って、提案を数十回繰り返し持ち込みました。提案書は相手の社内稟議書を意識した書き方にします。関連会社への根回しも、自社内の協力体制づくりも本提案の前に仕上げます。
ある時は現場では油にまみれながら、設備に潜り込み不具合を改善し、またある時は、凍える環境下で夜中までシステムを立ち上げました。先方の管理職から役員報告の資料づくりを夜に頼まれ、翌朝までに夜通し仕上げたこともあります。
それでも諦めず繰り返し提案を続け、最終的に採用が決まりました。そこから世界へと広がりました。大企業の経営層・組織と対等に話す作法は、長年で身につけたものです。
